2016年11月27日日曜日

地球タクシー

NHKBS1の地球タクシーという番組を観た。

http://www4.nhk.or.jp/P3607/

いやぁ、良かったよ。

何ていうか、海外のタクシーの世界を見ると、純粋に

タクシーって良いな

と思える(国によるけどな)。

なぜか日本では「タクシー」または「タクシー運転手」という言葉にネガティブなイメージが付きまとってるけど・・・

25日の放送はタイのバンコク、

人口は約820万人、大阪府と同じくらいの規模の街になる。

まずバンコクのタクシー料金は、

初乗り 35バーツ(1キロ)

現在のバーツのレートが約3円だから、

初乗り 105円

となる。

ちなみにバンコクの屋台でヌードルを食べると大体35バーツ程度らしく、

タクシーの初乗りがラーメン1杯の料金と比べられてきたことがグローバルな理論であったことが証明されている

その後400メートルごとに2バーツ(6円)づつ上がっていく。

要するに1キロ 5バーツ(15円)となり、

前回の投稿で重要視したフラッグフォール(乗車料金:距離に関係なく乗っただけで請求される料金)は30バーツ(90円)となる。

東京の料金と比べると、

キロあたりの料金が約320円だから50倍以上するにも関わらず、

フラッグフォールは東京(約87円)の方が安い…

ここでも東京の料金の(ドライバーにとって)非効率さが分かるかけだが、

この番組の趣旨はそんなところでなく・・・(なら言うな)

まあ世界基準で言えば、多くの都市で

タクシーというのはリース制、または自分で買うものであり

リースなら1日の損益分岐点が約2000バーツ(6000円)とのこと。

1キロ15円で6000円やで・・・

実際それなりに生活費稼ごうと思えば1万円はほしいだろう。

タクドラならどれほど厳しいか理解出来るはずである。

50回の乗車(5250円)があったとして、そこからさらに300キロの「実車」加算メーターがあってやっと1万円近くまで届く。

半日の交代制として、10~11時間で4,500キロ走らないといけない。

400キロなら実車率90%ほどの数字が必要である・・・

しかしこの番組の趣旨はそんなところではなく・・・(どうしても数字が気になる奴やな)

そんな都市でタクシーに乗るドライバーの人間模様を描いている

同性愛者あり、夫婦ドライバーあり・・・ドライバーの多くが地方出身者であることも都市タクシーの実情をなぞっている。

そのドライバーの一人として紹介されたカムロンさん、

現在40歳過ぎで、タクシー歴は約10年、

30歳位まではムエタイの選手だった

10代で夢を追いかけバンコクに出てきて、

ラーチャダムムーンスタジアムというムエタイの聖地での試合も2回経験した。

最初のときは緊張しすぎて負けたが、

2回目のときは勝利し、

その勢いで6試合連勝した。

夢がもう少しで手の届くところまで来ていたが、

そこから連敗。

1試合でファイトマネー10万バーツ(30万円)を稼いでいたカムロンさんは、貯めた金でタクシーを購入、ドライバーに転身した。

今でもタクシーでその聖地スタジアムの近くをよく通り、

また今は新しい夢を描いている

笑いながら言った。

マイペンライ(大丈夫)



26日の放送はポルトガルのリスボンだった。

趣ある街並みを走るタクシー

ある年配ドライバーが言っていた。

若い頃いろんな仕事を転々として、タクシーの運転席に座ってからはもう30年、

離れられなくなった

良いときも悪いときもある。

でもこの仕事は金持ちにはなれないね。


タクシーに乗っていると、いわゆる「金持ち」階級の人たちを乗せる機会も多い。

でも運転席に座っていると、なぜかいつも思った。

別に金持ちになれなくても良い

でも夢だけは持ち続けたい・・・