2012年12月28日金曜日

山奥のサンタクロース


クリスマスの近づいた週末のこと

ある山奥の建築現場の寮、

寮と言っても、プレハブの所謂「飯場」的なところへ無線配車があった。

あまりにも山奥で無線も通じないので、

オペレーターから電話で無線指示を受けた。

以前はゴルフ場のキャディさんの寮だったという、建物の下に車をつけて待つ。

キャディという職業の盛衰を感じつつ、

かつては、こんな山奥で若い女性が生活してたんやな・・・

と想像していたら、

怪物のような男性二人組が現れて、

助手席のドアを叩いていた。

一人は40代やろか、背はそれほど高くないが短髪でガタイも良く、

もう一人は60過ぎ(と言っていた)で、痩せ型だが背が高く、長く白いヒゲを蓄えていた。

2人のバランスは絵的に見事で、

恐らく誰が見ても、

ホーム・アローンの盗賊2人組を思い出しただろう

「運ちゃん、すごいな。よくこんなとこわかったな」

ハリー(ホーム・アローンの背の低い方)が興奮気味に乗ってきた。

「この辺りで、光のあるとこいうたら、ここしかなかったんで」

「ハハハ!運ちゃん 面白いな!動物みたいだな」

「運ちゃん」という言葉は、一応差別用語らしいが、個人的にはそれほど嫌いではない(もう少し年取ったらそんなこと言ってられへんで)。

「どちら行かれます?」

「駅の近くの、どっか女の子のいるお店行って。安いとこね」

「安いとこ」って、そこまで行くだけでタクシー料金6千円はかかるし・・・

まあ、こんなところから近距離の行く先などありえないが。

「わかりました」

「それにしても、運ちゃん若いな?いくつ?」

「それほど若くもありませんよ。もうすぐ40ですわ」

「なんだ、俺と2つしか変わらんじゃんか」

ひげもじゃのマーブ(ホームアローンの背の高い方)が口をはさむ。

しかし、この押され気味の展開だとがんがんプライベートに突っ込んでくるやろう。

こういうときは早めに押し返しておく。

「お客さん、この辺の言葉じゃありませんね。どちらの出身です?」

出身地を聞くと、大抵の人は喜んで話す。

押し返す一手として常套手段である。

「わー出たよ!『この辺の言葉じゃない』?関西弁じゃないってか!あー、関西のやつらはこればっかだよ。関西弁なんて聞いたら、俺たちジンマシンが出るわ!」

ハリーが答える。

関西弁が一部の人たちに嫌がられているのはわかってるつもりだが(「一部」ちゃうやろ)、ここまで露骨に言われるのも珍しい。

「すみません。関東の方からですか?」

「俺は香川県、このじいさん(マーブ)は栃木だっけ?」

「そう、(栃木の)那須」

マーブが答えた。

「香川県いうたら、うどんうまいっすよね」

流れに構わずどんどん押す。

「あー、また出たよ!香川って言えば、すぐに『うどん、うどん、うどん』だよ。それ以外ないのかい!」

「すみません。(香川と言えば)最近ではマンチェスターユナイテッドとか・・・」

「ハッハハ!面白くねぇ!本当に運ちゃん、外してるって!」

2人とも大爆笑。

この雰囲気、めちゃめちゃヒットやんか(正直ほんまに外すと思ったよな)。

「(ルームミラーでもう一人の客に目をやって)お客さんは栃木県ですか。栃木いうたら・・・ギョウザですか?」

やはり出身地に触れられると誰でもテンションが上がってくる。

聞いたときに出身地がどこでも対応できるように、情報を揃えておくのもドライバーとして必要な「準備」の一つである。

「運ちゃんよく知ってるね。まあ、ギョウザは最近浜松に抜かれたけどね。ラーメンもうまいよ」

「ラーメンですか」

「うん、そう。塩バターラーメンってあるだろ?あれ作ったの俺だから」

「・・・塩バターですか?あれって北海道やないんですか?」

「ちげえって!あれは那須から始まったの。那須の『どさんこラーメン』で俺が『バター入れて』って言ったのが始まり。店員ビックリしてたわ、もう40年も前の話だけどな」

「40年前と言えば・・・まだお客さん2歳やったわけですよね」

ハリー大爆笑、これもばっちりヒット。

「とにかくそこから始まったんだから。塩バターは。それまで誰もしてなかったよ。俺の実家食堂やってたから、そこでよくラーメンにバター入れて食べてたんだから」

「ほう・・・それはわたしのような運転手に言うより、もっとマスコミとかにアピールした方がいいんやないですか」

「話したよ。でも誰も相手にしてくれないんだよ。特許取っておけば良かったな」

「特許は主に技術的なものを保護する法律ですからね。本当に法律を盾に闘うのなら商標登録なんかが必要だったんでしょうね」

「あぁ、そうか。そうしたら一攫千金、今ごろ大金持ちだったのになぁ」

「まあ商標を取っていたからと言って、金持ちになれるとは限りませんけどね」

「何言ってんの。運ちゃん、堅いことばっかり言って。金持ちになりたくないの?こんな仕事(タクシー運転手)してて恥ずかしくないの?」

「いや・・・それなりに誇り持って仕事してるつもりですけど」

「ふーん、偉いね。 でもタクシーなんてみんなにバカにされてるよ。俺たち(土方)もそうだけどね」

「どうなんですかね・・・そういうの(職業差別)はわかってるつもりですけどね。でも、納得いかない部分はありますよね。ぼくらみたいな仕事、絶対必要だと思いますから。土木建築だってそうやと思いますよ」

「『だーけどー、おれたーち、いなくなりゃー(ビルも道路もできゃしねぇ)』か」

「山谷ブルースですか(お前生まれてないのに何で知ってんの?)。職業コンプレックスって、おそらく誰にでもあるのかもしれませんね」

「そうそう、みんなな、自分より下のもんを作りたいんだよ。どうせ誰もろくなことしちゃいないんだよ。女の下着作ってるような連中が、大企業だってでかい顔してな。女の浮気や借金取り追っかけてる弁護士とかさ、薬選んで渡すだけの医者とかさ、あんなの良い仕事かい?俺頭悪いけどさ、あーいうのしたくねぇ。建物作ってるのかっこいいと思ってるぜ、自分で」

「同感ですね。人を動かす仕事、道路の血液って言うんですか、自然な動きがあって、ぼくも自分でかっこいいと思ってます」

「そうそう、自分でさ、かっこいいと思えたらいいのかもな。周りのさ、バカな奴らがどんな目でみようがさ」

「『いつかー、いつか来るさそのときがー』ですか(笑)」

「『はーたらくーおれたーちの、世の中がー』」

「本当にいつか来ると思ってますよ。ぼくは」

「まあ、どうでもいいわ。お前みたいなバカなやつと話してると、酒がまずくなるわ。明日(24日)はまた大変な仕事があるからな」

注:この日は22日なので、正確には24日は「あさって」になる。

「サンタクロースですか。そのひげは」

「ところで、サンタするのにも何か法律(の規制)があるのかい?」

「不法侵入罪とか・・・あんまり高額のプレゼントを渡すと、贈与税がかかるかもしれませんね」

「お前やっぱり、面白いな。本物のバカだ」

「サンタクロースの仕事も是非タクシーをご利用ください」

 


年末3連勤の日報を今ごろ(年明け5日)になって追記アップ

12月26日(水) 日照4.3 気温4.2~-2.2
営収 29,630(6,730) 17(5)回 11.50(4.00)時間
MAX 1,990-5,350


 公休出勤やったが、

昼過ぎに相勤さんが休んでいることを知って、

15時過ぎに自分の車に乗り換え

その後17時半まで仕事なし・・・

夜はそこそこ動いたものの、

昼間が悪すぎた

12月27日(木) 日照8.3 気温6.3~-5.5
営収 34,100(12,480) 18(10)回 11.75(7.50)時間
MAX 2,390-7,350

この日は、よく冷えた

年末は「クリスマス寒波」なんてのが話題になったが、

この地域で最も冷えたのは、(気温的には)この日の朝やったみたい

仕事の方は、前日に比べて昼間もそれほど悪くなかったが、

もう少し出来た

みたいな、ちょっと消化不良の乗務やった。

12月28日(金)A 日照0.0 気温4.8~-4.4 雨7.5
営収 33,780(7,640) 21(6)回 12.50(6.25)時間
MAX 1,590-3,990


2012年最後の乗務

A駅番で昼過ぎに出庫したが、

昼間はさっぱり・・・

夜は回数はそこそこあったが、

全くあたりなく、

世間がよく動いていただけに、

ちょっと悔しい乗務やった。

しかし年末は夜に効率良く稼げるので、

もう少し(29日か30日くらいまで)引っ張って仕事しても良かったかなぁ・・・(年明けは夜も苦しいしな)

大掃除もあるしなぁ


しかし1年大きな事故なく終えられ、

タクシーの神さまに感謝

2012年12月27日木曜日

クリスマス前の乗務日報


なんかの間違いの英語投稿が残っているが・・・

結局世界は終わることはなかった

そして、

クリスマスの時期はあまりいい思いをした記憶がないので、

今年はしっかりと休ませてもらった

というか、

クリスマス前がめちゃめちゃ良かったから、

余裕持って休めたね。

12月18日(火) 日照0.0 気温8.1~2.6
営収 31,900(12,410) 18(9)回 12.75(7.25)時間
MAX 3,590-8,390


クリスマス前5連勤の初日

上々の出だしやったかな

火曜日でも忘年会の仕事もあったし、

夜は行列が出来てたね

12月19日(水) 日照2.8 気温5.2~-3.0
営収 36,310(9,750) 19(8)回 12.25(6.00)時間
MAX 2,390-9,910


この日は午前中に班長会議で(一応最年少班長やんな)、

13時前の入り、

前半戦はパッとしなかったのものの、

夜は盛り上がったね。

12月20日(木) 日照7.3 気温8.4~-4.7
営収 30,640(10,830) 15(7)回 12.00(6.75)時間
MAX 4,230-9,750

この日はグッと冷えた

売上もグッと冷えたかな・・・

昼過ぎまでに6点作ったのに、

午後が全く伸びず、

最後はなんとか形作ったけどイマイチの締め日やった。

12月21日(金) 日照1.5 気温7.3~-2.6 雨14.5
営収 53,390(17,410) 26(12)回 14.25(7.75)時間
MAX 2,710-9,830

明けの金曜は久々のブレイクやった。

午後から雨が降って、

ただでさえピークの金曜やったんやろけど、

めちゃめちゃ動いたわ

夜は駅に数え切れないほどの大行列、

そんな25時過ぎに電話がなって、

知り合いの診断士の方、

「電車乗り越して来てしまったんやけど」

「・・・はぁ、そんなら(行列避けて)駅の裏回ってもらえますか?」

関西きっての敏腕コンサルのお話を久々聞かせてもらいました。

12月22日(土)A 日照0.1 気温10.5-4.1 雨13.0
営収 56,130(22,510) 19(5)回 12.50(7.00)時間
MAX 15,590-9,510

前日に50点超えてるので、


この日は余裕を持って、

午前中は子どものサッカークラブに臨時コーチで参加して、

14時に入り(余裕持ちすぎや) 

「今日はそこそこでええわ」

なんていう日に限ってよく揚がるのがこの仕事、

18時頃までは5点くらいやったのが、

18時過ぎに吹田の先生があたって、

そこからはほとんど止まることなく、

2日連続の50点超え

いやぁ、こんだけ仕事出来ると素直に楽しいわ。

2012年12月21日金曜日

December 21st Fri. ‐ The Day of The End of The World

Here comes rain as forecast said.

I hope this rain would go on to the night.

They say today is the day of the end of the world.

Is this rain the start of the ending?

Anyway, there are always somethings start and some end on the other side.

It's OK if something would end today but I hope something exciting would start soon.

Current Earnings 9,160(16:42)

12月20日(木)30点~「寒いとこ行って」


昨晩はものすごい寒さで、

国道表示の気温もマイナス4度まで下がっていたが、

今日は随分寒さも和らいで、

0度を暖かいと感じる自分がこわい・・・

そんな夜、久々かな、おかしな客に出会った。

24時過ぎの駅、

行列の先頭に並んでいたのは、

ごく普通のサラリーマン風の男性、

見た目からは50代くらいやろか

「こんばんは、どちら行かれます?」

「あぁ・・・とにかくまっすぐ行って」

こういうのって、すごく困るんだが

まあ、たまにあると言えばある。

大抵行き先が近いから言いたくなくて、こういう言い方をする場合が多い。

「はい・・・まっすぐ行って・・・どちらへ行かれます?」

「寒いとこ行きたいねん」

「・・・寒いとこ?・・・ですか?」

言いづらいのはいいが、早く言ってもらわないと困る。

駅には客が並んでるのである。

「寒いとこ行って」

ふざけてるのか、運転手をからかってるのか

判断が難しかった。

「『寒いとこ』、というのはどこですか?北に向かったらいいですか?」

「違うって、だから寒いとこ」

からかうのはいいが、引っ張りすぎである。

いい加減腹が立ってきた。

「だからどこ行くんですか!」

「なんや?その言い方は」

酒が入ってないわけではないのようだが、

それほど酔っているようにも見えない。

しかしこの時間帯、客を怒らせてトラブれば命取りになる。

「すみません、でもちゃんと行き先言ってもらわないとぼくらも困るんですよ」

「ここどこや?」

どうやら、どこか遠くから来たようである。

場所をしっかり説明するが、あまり反応がない。

「ご自宅の住所だけでも教えてもらえます?」

「住所?そんなんいいから寒いとこ行って」

「・・・寒いとこって、ロシアでも行きますか?」

「あんたふざけてんのか?」

「・・・」

こういうややこしい客も、

なんやかんや言うても最後には何とかなるものだが、

こいつはあかんわ

「駅戻りますよ」

「・・・戻ってどうすんの?」

「降りてください。行き先がわからないのならどうにもなりませんから」

「だから『寒いとこ』言うてるやん」

無視してユーターンする。

少し走ってしまったので、ワンメーターも超えてしまっている。

この料金はもらわなければならない。

しかし簡単ではない。

闘う覚悟もあったが、

駅には客が並んでいるわけで、

諦める覚悟もあった。

「はい、790円になります」

「あぁ・・・じゃあこれで」

拍子抜けするくらいすんなり払ってきた。

「千円ですか・・・210円のお釣りですね」

「これでどうすればいいの?」

「ここも十分寒いですよ。ありがとうございます」

結局最後まで何やったのかわからなかった。

2012年12月19日水曜日

12月9~16日の日報


選挙があったりして、

日報の方がおろそかになっているので、

まとめてアップしよう。

12月9日(日)A 日照6.3 気温5.0~-3.8
営収 34,450(11,280) 15(8)回 13.00(8.75)時間
MAX 2,390-12,950


駅番の日曜勤務で、

仕事の前は子どもと駅前の屋台イベントを冷やかして、

午後からゆっくりの出庫

初乗車が15時前・・・

その割には、よく粘って

最後にあたりがあって、

日曜にしては、素晴らしいスコアとなった。

12月10日(月) 日照7.8 気温5.2~-4.8
営収 41,490(20,120) 12(7)回 11.50(6.50)時間
MAX 14,390-13,910


この日は午後(13~14時)に職場集会のあった日だが、

15時過ぎに病院から市島

夜にも大きなあたりがあってビッグスコア

試練の日月勤務を思いもよらぬ形で乗り切った。

12月12日(水) 日照8.1 気温7.5~-4.3
営収 48,460(15,310) 16(8)回 12.00(6.00)時間
MAX 3,270-14,070


この日は夜にホテルで製薬関係のイベントがあって、

うまく立ち回り、

最後もあたってまたまたビッグスコア

しかし、夜は入庫して車庫でバタンキュー寝てしまった・・・

12月13日(木) 日照9.2 気温9.3~-4.0
営収 35,440(18,390) 15(5)回 11.25(6.75)時間
MAX 11,110-5,990


この日は昼間に、

いつも近場で利用してくれる常連のMさんが、

「昔の同級生と飲み会や」

と門戸厄神まで乗車

近場の客も大事にしないといけませんねぇ

しかし関学の周り学生多いし、道狭いし、危ないわ・・・(東京なんてあんなとこばかりやろ)

夜もさすがに年末らしくなって、回数稼げた。

12月14日(金) 日照5.5 気温11.9~-4.6 雨3.5
営収 44,110(14,990) 24(10)回 13.00(6.25)時間
MAX 2,710-10,550


朝はジョギングして、

昼過ぎに出庫

それなりに動いたが、

24時過ぎに遠方があたってしまい、

もう一つ伸びなかった

年末の金曜ともなると、駅にいくらでも客がいるわけで、

遠方は出来れば避けたい仕事になる

タクシーはうまく回ってるときは近場の方が効率が良いのである。

12月16日(日)A 日照4.7 気温11.6~3.4
営収 27,170(16,340) 11(4)回 10.00(5.50)時間
MAX 10,150-2,230


そして選挙の日

この週は、前半めちゃめちゃ冷え込んだが、

木曜日くらいから和らいできて、

日曜は昼間ポカポカ陽気になった

午前中マラソンに参加して(何してんの?)

家帰って、風呂入って(・・・)

15時半に駅入り、

普通日曜にこんな時間に入ったら仕事にならないが、

選挙の日は特別である

選挙箱運びの「公共事業」があるのである。

係員の方の乗車第一声

「(天気良かったから)投票率高いやろ?」

「いえ・・・(ラジオ聴いてると)なんか前回に比べてかなり低いらしいですよ」

「えー!うそー!」

「十年越しで森さんの願い(『寝ててくれたらいい』)がかないましたね」

そんな仕事にも助けられ、

休憩もなしに走って(21時で前半締め)、

そこそこ出来た。


日報まとめたらまとめたで、いろいろ見えてくるね(自己満足やろ)。

2012年12月18日火曜日

選挙を終えて


16日の衆議院選挙を終えて、

結果は、

自民党 294
民主党 57
維新 54
公明 31
みんな 18
未来 9
共産 8
社民 2
国民 1
大地 1
その他 5
計 480
投票率 59.32%

自民党の大勝は予想していたが、

維新の会がここまで伸びるとは思わなかった

みんなの党も躍進しているが、

率直な印象として、

日本の有権者というのは、本当にレベルが低い

自民党というのは、言わずと知れた保守政党であり、

維新の会や、みんなの党なども、保守的な政策を掲げる政党である。

日本人と言うのは、基本的に保守的な思想を持った国民である

と言ってしまえばそれまでだが、

前回の選挙の結果(民主党の大勝)からすると、それもなかなか説明できない。

今回特に感じたのは、

選挙中の報道規制をすべきである

ということ、

選挙中の状勢報道というのは、通常であれば

自民党が有利という報道が出たら、

スイングしてその逆に動くのが普通であり、

だから政治的に成熟しているアメリカの大統領選挙などは、多くの場合接戦になる。

しかし日本では、

どちらかが有利という報道が出ると、

「わたしも、わたしも」とそちらの有利な方にどんどん流れてしまう

基本的に多くの有権者が、

どうしたら良いかわからない

のである。

残念ながら、そういう人たちにとっては、

多数派の意見こそが答え

であって、

選挙中の報道は、

テストの答えをテスト中に見せてあげる

ようなものなんだろう。

どちらにしても、この国の国民は、

政治家のことを批判する前に、自分自身がもっとしっかり意見を持たなくてはいけないし、

ケネディのように、そんな国民を批判できる勇気ある政治家が出てくることを期待しよう。

 Ask not what your country can do for you, but what you can do for your country.
(国が何をしてくれるかでなく、自分が国のために何が出来るのかを問いなさい)

2012年12月14日金曜日

12月13日(木)35点~選挙へ行こう


昨晩遅くに乗車した若い女性、

若いが「決してかわいくはない」女性(なぜそんなことを・・・) 

駅から乗車して、

乗車中の会話もなく自宅の前につけて、

支払いのとき、

「あっ」

夜空にあまりにもきれいな星が流れたので、思わず声を出した。

「はい?」

「いや・・・あの、流れ星が」

「なんですか?」

「なんかニュースで言ってたやないすか。今晩ふたご座流星群が見えるって」

「それで?」

「それでって・・・きれいやな、と思って」

「誘ってるんですか?」

「・・・」

「降りていいですか?」

「・・・どうぞ」


・・・さあ、いよいよ日曜日は衆議院の総選挙である(大きく話題変えたな)

今回の選挙は自民党の返り咲き圧勝が確実な情勢である

解散後に円安に触れて(現在83円半ば)、株価も千円以上の急上昇を遂げた(現在約9700円)ことが結果的には大きかったんかな。

年末に総理大臣に返り咲く安倍さんの唱える金融論には賛否があるものの、

個人的には(間接的に銀行券を増加させる形での)金融緩和には賛成である。

しかしデフレの流れを止めるために、

さらなる規制緩和を進める

なんていう発言も聞かれた。

ここでは、

果たして規制緩和によって、デフレの流れが止まるんですか?

逆に規制緩和によってデフレが進むんではないですか?

ということを少し書かせてもらおう。

2002年に小泉竹中政権の行った規制緩和(改正道路運送法)はあまりにも有名であるが、

これは主にそれまで国交省、または各運輸局によって行われていた「需給調整(又は台数調整)」を原則廃止させたものである。

それによって、全国のタクシー(又はハイヤー)の総台数は2001年の25万6千台余りから、ピークの07年には27万3,740台と6.8%の増加となった(関東運輸局調)。

しかし増加したのは、都市部が多く、寡占が進んでいなかった関西地区の都市部(大阪、京都、神戸など)は大きな煽りを受けた。

結果的に過当競争が最も進んだ大阪地区では、

5千円以上半額

などという常識では考えられない料金が生まれ、常態化してしまった。

これは明らかに規制緩和によってデフレが生じたケースである

そこでこれらの問題を「一時的に」解決するために、

09年6月、いわゆるタクシー特措法が成立した(10月1日より施行)

「タクシー特措法」とは、正式名を「特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法」と言い、

要するに行き過ぎた規制緩和に歯止めをかける法律であり、

これによりタクシー台数は08年から11年までの3年間で2万台強減ることになる(11年25万1,466台、同上)。

東京地区の運送収入(1日1車あたり)は09年の41,148円から11年の43,514円へと約5%の増加(東旅協調)。

そして全国の運転手の平均年収は09年の280万7,500円から、11年の291万1,900円へと3.7%増加している(厚生労働省調)

そしてこの夏の国会では、民主党のタクシー議員連盟などを中心にして(衆議院だけで100人近くおるんやな)、

時限的な特措法に変わる、「タクシー事業法」の成立を目指していたが、残念ながら成立には至らなかった。

まあ難しいことは置いておいて、

民主党がマニュフェストを守らなかったとか、いろいろ言われてるけど、

このタクシー関係の問題については、同党は政権交代前から積極的に働きかけて、

政権交代によって、しっかりと道筋をつけてやってきてくれたと思う

この民主党政権での3年間、世間が不景気に苦しみ、

一流企業と言われるシャープやパナソニックがぼろぼろになり、社員は希望退職を迫られている中で

タクシーはどうですか?

良くなってるんやないですか?

少なくとも俺個人、周辺でもこの2,3年は収入が増えてる。

今回の選挙ではとりあえずはここまでがんばってくれた民主党に感謝の票を入れようと思ってる。

そして来年からは恐らく再び自民党政権に戻るのだろうが、

いろんな政策がある中で、

少なくともタクシーについては、ここ数年良い方向に向かっている

ということを理解してもらった上で、間違いのない方向へ進んでいってもらいたい。

今後またさらにタクシーが良くなっていくのなら、

次の選挙ではまた感謝の票を入れるつもりである。

注:筆者は民主党員でもなければ、その他関連団体(交通労連など)とも全く関係ありません。一有権者として客観的に意見を述べているまでです。

2012年12月13日木曜日

12月10日(月)41点~わたしの初潮



トンネルを抜けると、そこは雪国やった。

この日は、午後(13~14時)が職場集会で

それまで千円くらいしか持ってなかったので、

やばいなぁ・・・と思いつつ病院に並んでいたら、

丹波市市島まで

なんていう、とんでもない仕事が当たった。

・・・話は変わって上の職集での話だが、

職集では、主にアシキリ制度について組合から話があったのだが、

それ(アシキリ制度の問題)についてはまた書くとして、

先日のタクシーチケットについて、

接待のチケットで、メーター料金より極端に高い金額を(チップとして)書き込む客がいたことについて、

俺だけでなく、それまでも何度か同じことがあって乗務員の間でも噂になっていた。

「こんなことが続いたらそのうち問題になるんで、会社として対策してくださいよ」

と初潮に訴えてあったのだが、

職集の席で、

「先日当該客のお宅まで行って、チケットの件について話して来ました。今後はそのようなこと(接待チケットに余分な金額を上乗せする)がないようにお願いしましたが、その他でも同じようなことがあったときは、出来る限り乗務員が(メーター料金のみの記載をお願いするように)その場で対応してください」

一部の乗務員の間では、

「おいしい仕事」

と思われていたわけで、

余計なことすんなよ

という批判を受けるかもしれないし、

上のお客さんも、

(形はともあれ・・・)運転手にチップをあげたい

という気持ちがあったようである。

そういうお客さんに、率直に話をするのは難しいものだと思う。

 しかし初潮、よくやってくれた(変換間違えてるで)。

さらに一言(それにしてもすごい間違え方やな)、

「チケットというのは、我々の仕事における生命線です。それが利用者側には理解できないこともある。どんな形であれ、不正は不正であり、事務側も乗務員側も双方でしっかりと対処していきましょう」

すばらしい・・・

こういうボスなら、

ついて行こう

という気にもなるよね。


2012年12月11日火曜日

12月7日(金)29点~タイヤ交換


週末に寒波が来るという予報を受けて(ほんまに来たなー)、

今年も少し遅めの交換

去年は10日やったから、

去年に比べたら少し早いか

近年の交換日リスト

2008年 12月1日2009年 12月3日
2010年 12月8日
2011年 12月10日

2012年 12月7日



12月7日(金) 日照8.5 気温7.4~-4.7
営収 29,330(4,460) 16(4)回 11.00(4.50)時間
MAX 1,830-7,670

タイヤ交換で遅れた出庫やったものの、

12月の昼間は悪いとはわかっているものの、

前半で4点(4回)はひど過ぎる・・・

師走の金曜初戦ということで、

夜はむきになってがんばったが、

30点に届かず。

2012年12月7日金曜日

12月6日(木)34点~選挙カー


「おっと・・・すみません。危ないですねぇ」

「選挙カーか。下手な運転やな」

「まあ、基本的には素人(運転手)さんでしょうからね。我々に運転させてもらえば、技術だけやなくて、人の流れも良くわかってるんですけどね」

「どっちにしてもうるさくてかなわんわ」

「こんな情報化が進んだ時代になっても、選挙のやり方は30年前と変わりませんね」

「政治家の質はどんどん落ちてくけどな」

「それは、選挙のやり方と無関係ではないと思いますよ。大体今どきまともな大人があんな恥ずかしいこと出来ますか?派手な車に乗って、派手なジャンパー羽織って、マイク持って『お願いします、お願いします!』って。羞恥心もプライドもどこかに捨ててきた人にしか出来ませんよ。僕ら(タクシー運転手)も世間にバカにされてるのかもしれませんが、あれよりはいくらかましやと思いますよ」

「じゃあ、どうすればいいの?」

「とりあえず、ああいった選挙カーでの選挙運動は禁止すべきです。普通に迷惑ですし、名前を連呼して、『聞いたことある名前やな』、なんていう投票行動を喚起することを認めるのはどう考えてもおかしいですよ」

「確かに、結局名前叫んでるだけやもんな」

「そもそも議院内閣制において、(多くの場合)政治家が大臣をやっている総務省が選挙を管理しているのもおかしな話です。自分たちを選ぶルールを自分たちで決めるわけですから」

「第三者機関を作らなあかんいうわけね」

「そうです。『選挙府』のような機関を創って、立法からも行政からも独立させる必要があります(随分大きな話に持っていったな)。そして選挙運動を管理するわけです。討論会や選挙公約集の発行など全前候補者一括して行います。必要経費は全てその機関から提供して、個人資金の利用による活動は禁止します」

「そうすれば、資金力のある候補が有利になることがないわけやな」

「そういうことです。しかし嘉田さんでしたか、『卒原発』を唱えて運動してますけど、彼女なんかも選挙カーに乗ってるんですよね。『(原発をやめて)きれいな地球にする』みたいなこと言ってましたけど、車はいいんですかね。放射線と同じように目には見えませんが、排気ガスで癌になって命を落としている人も間違いなくいると思うんですよ。恐らく何万単位で。原発やめましょう。車もやめましょう。マイクも騒音ですし、電気ももったいないから使いません。なんて、そのくらい言えたら説得力もありますけど」 


12月5日(水) 日照0.8 気温9.3~-2.7
営収 33,360(17,090) 25(14)回 11.75(6.25)時間
MAX 2,550-2,070


この日は公休出勤

昼間から好調で回数重ね

なんと6月15日以来半年ぶりとなる

1乗務25回

回数を目標にやってるので、達成感はあったものの

あたりがなさ過ぎた・・・

ちなみに今年の最高は3月28日に記録してる28回


12月6日(木) 日照7.8 気温11.4~-3.0 雨1.0
営収 34,460(16,150) 14(8)回 12.25(7.50)時間
MAX 9,350-12,070

12月に入ると、

例年昼間の売上はぐっと下がるが、

この日も例にもれず苦しんで、

17時まで7回5点

そろそろ帰って娘と遊ぼか・・・

と思ってたところに、乗り込み客が現れ

まぁ、また「ちょっとそこまで」やろ・・・

と思ったら、

「このチケットで、新神戸まで行ってくれる?」

諦めたらあかんねぇ。

夜も無線で大きいのがあたったが、

急いで帰っても、25時半には駅も終わってた

夜の盛り上がりもまだイマイチや

2012年12月5日水曜日

12月4日(火)30点~衆議院選公示


今日(4日)衆議院選挙の公示日ということで、

自分なりに現時点の政治思想をまとめておきたいと思う(上の写真はなんや?)

まず自分の大きな立ち位置は、

真ん中よりやや左

と認識している。

一般的に保守(右)とは、小さな政府を追及するもので、

基本的に負担(税金)を少なくして、多くを民間に委ねる。

リベラル(左)とは、政府の関与を否定せず、

その分負担は大きくなりがちとなる。

だから俺は消費増税には基本的に賛成である

どんな形であれ、政府の収入を増やすことは急務やし、

消費税は悪い財源ではない。

また公明党などが主張する日用品などの軽減税率も取り入れたら良いし、

大阪の橋下さんが主張する地方の財源にするアイデアも良い。

個人的な持論としては、小規模事業者の免税制度を取り入れるべきだと思う。

しかし国家予算の約半分を国債で賄っている状況で、

消費税を上げる上げないの話を争点にするまでもない。

そして、TPPについてだが、

自由貿易を活性化させることについては大賛成やし、

農業支援の面からも、保護貿易のメリットよりもデメリットの方が大きい。

しかし「TPP」という枠組みを殊更議論することには疑問を感じるし、

将来を考えていけば、重視すべきはアジア、特に東アジアの周辺国であり、

その中でも一番近い韓国と連携を深めていくのが、

現在取るべき外交戦略である。

そして、今回の選挙で話題に上がっている3つの争点の最後、

原発について、

これについては正直詳しくないので、

最近まで自分はこの問題に対してどう考えるのかを思案していたが、

どちらかと言えば推進派かな

専門的なことはわからないが、

あのような大災害(津波)によって日本が被った損害は計り知れないのかもしれないが、

そこから学んだこともまた大きな財産である

ここでやめてしまうことは、その財産を放棄することであり、

資源のないこの国において、やめることは外交上も大きなリスクがあると感じる。

今回の選挙で争点とされているのが、これらの

①消費税 ②TPP ③原発

これらはどれも争点にすること自体に違和感がある。

それより今回の選挙では10以上の政党がひしめきあっている異常な状況で、

何より議論すべきは選挙制度ではないか

タクシーも大事やしね

それについてはまた・・・

※読み返すと「思う」という表現が多すぎるので、訂正した。


12月4日(火) 日照5.9 気温9.9-マイナス0.8 雨8.5
営収 30,150(11,650) 18(9)回 12.25(6.75)時間
MAX 1,830-3,910


少しずつ流れも良くなってきてる。

午後は2時間(14時半~16時半)ほど穴が開いたが、

夜はすごく良い流れやった

しかし当たりがなければ、こんなもんかなぁ。

いい流れのときに、もう少し伸ばしたかった。

2012年12月4日火曜日

12月3日(月)33点~タクシーチケット


タクシーチケットとは、

タクシー会社やクレジット会社などが発行している

タクシー利用のみに使えるチケットで、

まあ、こんな感じになっている。

通常は利用者が、上の「利用合計」欄に金額を書いて運転手に渡し、

我々法人ドライバーはこれを会社側に渡し、

タクシー事業者が、(クレジット会社などを通し)先方へ請求するという仕組みである

こんなにIT技術が発展している昨今だが、

こういったチケットは特にタクシーメーターに連動させたシステムではない。

タクシーチケットは企業が社員に持たせて、領収書の整理などの手間を省くために使われることもあるし、

接待に使われることもある

先日ちょっと気になる「事件」があった。

ことがことなので、かなり抽象的な話しになってしまうが、

あるホテルから乗車になったお客さんがチケットを持っていた。

「ありがとうございます。3,910円になります」

「はい、これチケットでね。接待のチケットやから、1万円にしとくね」

お客さんは上の金額欄に「利用限度額」である1万円と書いて、俺に渡した。

前述のように、チケットはメーターとの連動性はないので、

1万円の現金をもらったのと同じことになる(6千円チップか)

タクシーに乗っていれば、

信じられないような高額のチップをもらうことはある

それはサービスに対して多大なる好意を持ってくれたのかもしれないし、

または何らかの理由で金を使いたかったのかもしれないが、

大抵は有り難くいただく

しかし上の場合は違う。

お客さんは俺(ドライバー)に対する好意でしてくれていることなのかもしれないが、

払うのはチケットを切った企業、要するに接待した企業である

基本的にお客さんの書いたチケットの金額は訂正することは出来ないので、

昨日所長に電話で話した。

「先日のチケットですが、メーター料金で処理してください」

「はぁ・・・。面倒なことになるけどな」

「我々のお客さんは接待側の企業でもあります。そんな金は受け取れません。運転手としてのプライドもありますから」


11月30日(金) 日照2.1 気温12.6-1.4
営収 41,500(11,050) 18(8)回 12.75(6.00)時間
MAX 2,150-9,350


出庫してポンポンと仕事があたって、

今日はいけそうや

と思ったところで、病院で2時間(13-15時)フリーズ・・・

しかしボーナスフライデーの夜は何とか流れを引き寄せた。

しかしまだ感覚的には綱渡りやな

苦しい11月やった

12月3日(月)A 日照6.7 気温12.5-マイナス1.9 雨2.0
営収 33,310-8,920 14(7)回 12.50(6.25)時間
MAX 2,390-13,430


昼間は最高の天気で、

気持ち良くワックスがけ(タイヤ交換もすれば良かったのに)

しかし前半の流れは悪く

今月もあかんかな・・・

夜も波に乗れなかったが、

終電で客が並び、

最終は3名「あいのり」で遠方

今月はがんばるぞ!