2012年4月29日日曜日

謎解きはタクシーの中で~「タクシー運転手が利用者の女を殺した」



「タクシー!!」

必要以上にサディスティックにタクシーを止めた夏祭(なつまつり)警部は明らかに苛立っていた。

タクシーの止め方にも人格が出るもので、控えめに…風が吹いたら飛ばされてしまいそうなくらい控えめに右手を上げる人もいれば、自分のうしろにAKBか韓国アイドルでもいるのだろうかと思ってしまうくらい必要以上に陽気に手をふる人もいる。

一方で、この夏祭警部のように、道路側に、行く手を塞ぐように水平に左手を伸ばし、

力づくでも止めてやる

みたいなオーラを発して手を上げる人間もいるのである。

この手の利用者の要求に応えるのはタクシードライバーとしては屈辱を感じたりもするのだが、だからと言って素通りすればこの利用者は迅速にタクシーセンター(通称タクセン)へそのタクシーのナンバーを伝えることだろう。

そう、なぜかタクセンを短縮ダイヤルに登録しているのだ

話は変わるが、乗車拒否されたとしてタクセンに苦情を入れたところでその利用者には何のメリットもない。場合によってはその運転手と会社が何らかの処分をされるかもしれない、という不確定な腹いせと、うまくいけばタクシー会社の冴えない事務方が自宅を訪れて、うわべだけの謝罪の言葉と冴えない菓子折りを置いていってくれるだろう。

とにかく今回このタクドラをバカにしたような、いけすかない、高圧的な利用者である夏祭警部の犠牲になったのはN社の影村というドライバーだった。

しかし影村はその伸ばされた左手の位置で止まる屈辱を避けて、分かっていながら、微妙に10メートルほど通りすぎてから車を止めた。

「こんばんは」

本来タクシーなど通るはずもない山道である。

影村は後部座席のドアを開けると、後方から不機嫌に歩いてきた夏祭を心のこもっていないあいさつで迎えた。

「なぜ止まらなかった?」

夏祭はもちろんあいさつなど返さずに、高校生の息子を叱るような言葉を投げつけてきた。

夏祭は30代半ばで警部の肩書きを持つ宝塚署のエリートである。見た目は、「10メートルくらい離れて見ると福山雅治に似ている」という、かつて交際していた(そして捨てられた)女性に言われた辛辣な皮肉を未だに誉めことばと信じて自分から他人に語っている。

実家は「夏祭商事」という夏祭用のうちわや法被などを作っている今どき苦しい典型的な中小企業だが、本人は自分が「御曹司」だと平気で人に語る。

「申し訳ありません。気づくのが少し遅かったようです。まさかこんなところで手を上げられると思っていなかったので・・・しかし結果的にこうしてお客様にお目にかかれて大変光栄です」

言葉は非常に丁寧だが、

何を言っているのかよくわからない

と思わせるこの影村は宝塚のタクシー法人N社に所属しているハンドル歴10年の謎の多いドライバーである。やはり30代半ばと運転手としては比較的若く、その容姿は利用者からよく「高嶋兄弟に似てる」というどっちなのかよくわからない誉め方をされるので、本人も気を良くしてそのまま他人に自慢している。

「ほんまにどいつもこいつも・・・エルヴィスタまでやって」

「エルヴィスタマンションですね、かしこまりました」

エルヴィスタとは宝塚の丘の上にそびえ立つちょっとハイソなマンションで、その名のとおり眺望は抜群だが何せ山の上に建っているので不便で仕方ない。その分駅からタクシーを利用する住人も多いのだが道中ひたすら坂を登り続けるためメーター料金の他に燃料サーチャージを請求したいくらいである(法人ドライバーにとって燃料費がいくらかかろうと関係ないのだが)。

人生の約半分に及ぶ35年の住宅ローンを抱えてまでこんな不便なところに住むような人間はきっと、極度に水害を恐れて水はけの良いところを求めてきたのか、または

人間を見下ろすことに優越感を感じている

に違いないという恐ろしいまでの偏見を影村は抱いていた。

「それにしてもタクシーってのはいつ乗っても乗り心地が悪いな・・・なんかバナナのにおいがするぞ・・・お前バナナ食ってたのか?」

「・・・はい。さすがでございます、お客様」

「なぜそんなことをしていた?」

「大変申しわけありません、こんなところ(山道)にまさかお客様がいらっしゃるとは思いませんでしたし・・・何よりとてもお腹がすいていたので」

「皮はどうした?まだこの車内にあるのか?それともまさか外に捨てたわけではあるまいな」

「皮は・・・申しわけありません、食べてしまいました」

「なにぃ!」

「ところでお客様はなぜこんなところでタクシーを止められたのですか?」

「ところでって(お前ほんまにバナナの皮食べたんか)・・・まあいい。捜査から帰宅しようとしたら、愛車のジャガーが故障してしまったんだ。それで仕方なく乗りたくもないタクシーを止めたんだ」

「お客様とてもラッキーでございます。あの場所でタクシーを待っていてももしかしたら朝までタクシーは来ないかもしれません」

「わたしがタクシーを呼んだらどこであろうとタクシーは来る。わたしはそれだけの権力を持っている」

「特に権力がございませんでも、呼んだらタクシーは来るものですが・・・もしかしたらお客様はタクシーを予約されていたんですか?」

「もちろん、わたしはそれだけの権力を持っている」

「(やば・・・今ごろあの山中に他社のタクシー向かってるわ)特に権力がございませんでもタクシーは呼ぶことができます。これからタクシーを呼ばれた際にはしっかり会社を確認されてから乗車してください」

まさか「タクシー運転手ごとき」に言葉を返されるとは思っていなかったエリート警部の夏祭はこのわけのわからない会話の中で不機嫌を増幅させていった。

「お前客に対してその言い方はないやろ。しかもわたしは警察官や、しかもただの警察官ではない、しかもエリート警部やで。そんなわたしにお前はなんという口を聞くんだ」

「しかも大変申しわけございません」

「お前はわたしをバカにしているのか?それともお前はジャガーに乗ったことがあるのか?」

怒りのテンションが上がってきた夏祭は何の脈絡もない、意味のわからない質問を浴びせてきた。

「ございます」

「嘘をつくな。お前のようなタクドラがジャガーに乗ったことがあるわけがないやろ」

「かつて代行運転をしていたことがありまして、そのときに乗らせていただきました」

「代行か・・・それならこのような車とどれほど乗り心地が違うかお前にもわかるだろう」

「はい、あれほど狭くて乗り心地の悪い車もありませんでした。燃費は恐ろしく悪いですし。こちらの車はその名も『クラウンコンフォート』と申しまして、直訳しますと、『王様、乗り心地最高!』でございます」

「うぬぅ・・・燃費の話などしてない!わたしはガソリンが(リッター)200円になろうと、300円になろうと全く困らないのだ」

「大変申しわけありません。ジャガーなど乗っていたら、燃料費より修理代の方がよっぽど高くつくことを忘れていました」

「不快や!この上なく不快や!やはりタクシーのような貧乏人の乗り物などに乗るんでなかった。だからお前らは人殺しなどするんだ」

ここまで心の中でこの高飛車な警察官をバカにしながら走っていた影村もこの、「人殺し」という言葉には反応せざるを得なかった。

「人殺し・・・でございますか。それは聞き捨てなりませんな」

影村の反応に夏祭は満足したように勝ち誇った笑顔を見せた。

「そうだ。その捜査でわたしはあんなところ(山中)にいたんだ」

「それはどういうことでございますか?よろしかったらお話いただけませんか」

「タクシー運転手が利用者の女を殺した。それが今回の事件だ」


2012年4月27日金曜日

4.26(木)31点 27(金)42点〜タクシー料金検索アプリ

連休入り前の金曜日は、

ものすごい晴天になった

出来れば連休前に雨が降って、晴天は取っておいてほしい

しかし今のところの予報では

後半3日くらいに雨が降るらしい

・・・話は変わり

俺も一応タクシードライバーなので、

タクシー料金検索アプリ

などをいくつかダウンロードして利用している。

利用客から、

「××までどのくらい料金かかる?」

なんて聞かれることも多いし、

よく行く場所であっても、いくつかのルートを検索して、

どのルートが最も近いのか

または違うルートを選んだ場合、どの程度距離が延びるのか(信号の具合によって多少距離が長くてもメーター料金は安くなることがある)。

最初に使っていたのが、

東京日本交通のアプリ(現在はアップデートされて名称「全国タクシー配車アプリ」)

これは主に東京地区で、タクシーを予約したい利用者をターゲットにしていて、

他の地域で料金検索する場合は詳細設定が出来ないので、アバウトになってしまう(しかも料金検索のみの利用目的にしてはちと重いな)。

そして次に選んだのが「たくなび」

こちらは料金設定をカスタマイズ出来るので、

設定すればその地域の料金をある程度正確に検索できる。

さらに最近ダウンロードしたのが、「TaxiCalc」

こいつはすぐれもので、

無料アプリであるにも関わらず、

なんと経由地を3つも指定できる

注:「たくなび」も有料版「たくなびpro(\300)」では経由地指定可能

どういうことかと言うと、

ルート検索をしてもやはり機械なので

ベストルート(最短距離)を探しだすことができるとは限らない

その点やはり機械より我々ドライバーの方が優れていると確認出来るのだが、それはおいておいて…

経由地を指定することによって、

ベストルートの料金を知ることが可能になる

またその他のルートを通ったときの料金のおおよその違いも知ることができる。

難点はやはり時間メーターの見積もりが甘い(少なすぎる)ところかな。

1500円ほどで約1メーターのずれが出る。

しかし技術の進歩は素晴らしい…

新たなるすぐれものの出現を待ってるぜ!!(うざ)

4月26日(木) 景気40 くもり
日照0 雨0.5 北7.5 高19.5 低13.3
営収 31,350(12,560-18,790)
20(9-11)回
13.50(7.75-5.75)時間
Max 3,510

今週は苦しい乗務が続く…

この日は勝負をかけて少し早め(10時半頃)に入ったが、

動きはいまいちで、

午後からはフリーズ…

夕方も粘って、夜も粘って

あたりもなく粘って作った

価値ある20回30点

4月27日(金) 景気50 晴
日照12.4 雨0 北北西7.0 高21.5 7.8
営収 42,490(15,150-27,340)
19(10-9)回
12.50(7.0-5.50)時間
MAX 8,630


連休前のめちゃめちゃ晴れた金曜日

昼間は動きも悪い中で、

つきもあって無理やり作って、

夜もついてたな

基本的にこの連休前の一週間は悪かった

そんな暇な中、

ベストセラー「謎解きはディナーのあとで」

を読んだので、

パロディーの「謎解きはタクシーの中で」

を執筆中

明後日29日は日も良いので迷ったが休むことにして、

明日からは8日間で1日しか出ない予定・・・

2012年4月25日水曜日

4月23日(月)33点 25日(水)29点~あれから7年

今日はあの福知山線脱線事故からちょうど7年。

兵庫県に住むものとして、

何より運転手として、

毎年この日は考えさせられるというより、

考えなくてはいけないと感じる。

つい2日前(23日)には、

亀岡で登校中の児童の列に車が突っ込むという悲劇も起きている。

被害者の方のことを思うと胸が痛むが…

こういう事件を耳にして思うのは、

そのときその場にいたこと

何の罪もないかもしれないが、

そのときその場にいたことは事実であり、

そして7年前の事故も、

たまたまその一本前の電車に乗っていた人がいて、

たまたまその電車に乗り遅れた人がいる。

2日前の事故も、

たまたま一分、いや十秒前に現場を通った児童がいたはずである。

そんな人たちはきっと背筋も凍る思いだろうが。

物理的時間的にそのすぐ近くにいた人たちも、

そういう距離的には離れていた我々もある意味同じなのかと。

危険はすぐそこにあるのだけれど、

同時に信じられないような幸運の連続で生きている。

こんな仕事をしていると、

事故に遭遇する不運より、

何事もなかった一日の幸運

を実感するようになった。

4月23日(月) 景気40 晴
日照8.5 雨0.5 西南西5.6 高23.4 低11.3
営収 33,660(10,100-23,560)
10(4-6)回
10.50(4.50-6.00)時間
MAX 10,390

この日は昼間はさっぱり、

あまり暇なので、

パンクしていた自転車の修理をしようと、

自転車屋にタイヤを買いに行ったら、

なんと3,700円!

手痛い出費で、なんとか仕事で取り返そうとがんばって、

最後2本で作ったな(6点10点)

しかし乗車10回ではどうにもならへんわ

4月25日(水) 景気50 くもり
日照4.0 雨0 南南東7.0 高25.5 低10.1
営収 29,330(8,310-21,020)
16(7-9)回
11.50(5.50-6.00)時間
MAX 9,350

今日は会社で複数台の仕事に組まれていて、

本来朝早くから待機しなくてはならなかったが、

何とか難を逃れ、

通常勤務

特別な仕事って、

勉強になったりするので行きたいことは行きたいが、

金にはならない

そこそこもらえたりするが、

時間がかかるし、しがらみも出来る

時間の自由としがらみのなさこそがこの仕事の何よりの良いところ

なのだが、それを犠牲にしなくてはならないのである。

そんなことにやっと最近気づいた。

まあ悪いなりに粘って粘って(最後は隣りの駅まで入って)作れたかな。

2012年4月22日日曜日

4月20日(金)34点 21日(土)30点~ブログとは

ブログ仲間で、

ネット上で俺の次くらいに人気のあった(お前は全然人気ないから)

ニューハーフ(?)の小雪さんがブログを中断してしまった

ようである。

彼(彼女?)は千葉の浦安で日勤乗務のドライバーをされていて、

1年ほど前かな、

東京のタクシー会社に転職(?)されて、

いろいろ苦しんでいたようである。

しかし郊外の日勤乗務より、

東京の法人王手隔勤乗務で営収が落ちている

というのが少々信じ難かった。

俺もいつか東京のドライバーに転身することを夢見ているので(随分夢のハードル低いな)

非常に興味を持って拝見していたのだが、

まあ残念である。

その小雪さんの最後の投稿(最後にすんなよ)

多くのコメントが寄せられていたのだが、

ちょっと気になる部分があったので引用させていただこう。

「七夕夜想曲」という方のコメント

私が、思う事、それは売り上げも大事かもしれません

だけど、もっと大事な事が、あります。

それは、タクシーを利用しなければ生活出来ないお客様です。

お年寄り、精神的に病んでいる方、生まれつき身体に障害のある人、そのお客様は、タクシーを足に生活を送っていると言う事です。


その手助けが出来るのは、私達タクシードライバーでは、ないのでしょうか?

実際に、小雪さんのタクシーに乗った方は、どんな形であれお客様の記憶に残っていると言う事。

私は、本当に今の仕事にほこりをもてるのも、お客様が、私のタクシーに乗ってくれるからです。

タクシードライバーにしか出来ない事が、ある事を、もう一度考えてみて下さい。

一つ言える事は、私は、本当にタクシーが大好きです!

それは、お客様の「ありがとう」

が、あるからです!


この方いいこと言うよねぇ・・・(ふる)

「タクシーを利用しなければ生活できない」人の中に、

「精神的に病んでいる方」が入っているのが・・・(面白いよな)

そして気になったのは、これに対する小雪さんのコメント、

タクシーのツライところは

「ありがとう」が多いと給料が安く、

逆に何も言わず降りて行く酔っ払いロング

ばかり当てる人は給料が高い傾向があることです


これは違うと思うね。

本当に稼いでる人は近距離めちゃめちゃ乗せてる

ロング(遠方)なんてのは狙って取れるわけではないから

タクシーは回数稼いだもん

要するに近距離多く乗せたもんが強い

というのは鉄則やから、

それはある程度乗ってたら必ず分かる。

タクシーは「ありがとう」が多い方が稼ぎも多い

これは自信持って言えるけどね、

しかし最近はツイッターやフェイスブックなんかの台頭で、

ブログも影が薄れつつあるけど・・・

ブログでしか出来ないことってあると思うんよね。

ブログってなんやろとよく考えるけど、

まず的を絞ることやろな、

普通にネット上に日記を残すのも良いけど、

的を絞らずに日々徒然と書いていくのなら、

その「書いている人間」こそが「的」になるわけで、

その人間がよほど視点や文章力に優れているか、

またはその人間の知り合いが読者になる

後者の場合はフェイスブックなどのツールの方が向いているのかもしれない。

しかし的を絞ったとしても、

例えば「子ども」に的を絞ったブログがあったとして、

子どもの写真を添えて、

「ねえ、見てよ

これ、わたしの子ども

顔でかいし、赤ん坊にくせに眉毛太いし、

・・・きも

写真には写らないけど性格も悪い

あぁ・・・可愛くねぇ

今日もこいつの面倒みないといけないと思うと憂鬱

じゃね、シーユー!」

これをたまたま読んでしまった人は不快になるだけでなく、

お前の目的はなんや?

と思うだろう。

逆に、

「みてみて!

わたしの子どもかわいいでしょ」

みたいなブログであれば、

読んだ人も幸せになったり(いや不快や)

「わたしも子どもほしいなぁ」

という気持ちになることもあるだろう。

要するにブログとは

的を絞って、

その素晴らしさをとことん追求していく

かっこ良く言えば「孤独な研究」とでも言うのかな、

あとは結局自分が満足出来たらいいみたいな

未来の自分に書く手紙

みたいな要素もある。

一方で、

その情報やデータが誰かの参考になるかもしれないし、

それが大げさに言えば

もしかしたらどこかで誰かの人生を変えるかもしれない

そうあったらいいな、と思って書くことも大事なのかと感じる。

しかし上の小雪さん

ネット上で人を惹きつける力を持った方である

見習うべき点も多かったな。

4月20日(金) 雨のちくもり
日照0.1 雨10.5 東南東4.7 高16.2 低12.2
営収 33,300(7,110-26,190)
15(5-10)回
13.00(7.50-5.50)時間
MAX 8,390

昼間のH駅当番は外れくじやった

しかしそうでなくても

あまり良い金曜ではなかったな

夜はそこそこ粘ったが、

やっぱり金曜の15回は最近にしてはひどい。

4月21日(土) 晴
日照7.5 雨0 東南東8.3 高22.1 低9.5
営収 30,530(14,900-15,630)
10(4-6)回
11.50(7.00-4.50)時間
MAX 10,150

締め開けのこの日は、

午前中は子どものサッカー付き添いで、

13時半の入り、

その後ほとんど休憩なしで粘ったものの、

19時頃までは5点

どうしようかと思っていたら、

19時半にホテルから伊丹

ラーメン食って帰ってきて、

最後もあたって

奇跡の30点、

嬉しかった

2012年4月19日木曜日

4.17(火)29点 18(水)34点~「チース!」

先日の投稿の続きが途切れていたが、

別に大したこともないのだが・・・(誰も期待してないから)

とにかく乗車した男性が、

金をおろしにコンビニに入って行って、

ATM機械の前でその客が切れた

という話だが、

ATMの機械の前で、

俺にカードを差し出して、

「お前が(ATM引落の操作を)やれよ!」

と迫ってきたのである。

最初は断ったが、

執拗に迫るので、

カードを受け取った

こっちも早いとこ金もらわないと困るのである。

「そんならやりますけど、暗証番号とかあるやないですか」

「1188」

「・・・随分覚えやすい番号ですね。変えた方がいいですよ」

「大きなお世話や」

「お子さんおるんですか(いいパパのお父さんですか)?」

「だから大きなお世話やゆうてんねん」

「あぁ、すんません」

「おかんのことや」

「・・・(いい母の1188かい、でかい口たたいてマザコンか)」

品だしのふりをして近くまで来ていたコンビニの若い店員は、けんかにならなくてつまらなかったのか向こうの方に行ってしまった。

そんな会話をしながらATMの操作をしていた。

自分で何度やっても金が出てこないゆうんやから、

どうせ(口座に金なくて)カード止められてるんやろ

といい加減にやっていた。

「金額は・・・」

「1万」

「1万しか払わへん」とか言ってたが、

もう既にメーター1万超えてたし、

ここまでやって意地でもまけへん

という気持ちは心の中に燃やしていた。

{2,0,0,0,0}

どうせ出てこないと思いつつ2万円と打ち

しかも

{千円両替}

{確認}

とすると、

なんと普通に金が出てきた。

ちょっとびっくりして、

「(金)出てきたやないすか」

と金を渡すと、

千円の束を見つめて戸惑いながら、

「あぁ・・・ありがとう」

普通に驚いている様子。

何故本人が(ATM操作が)出来なくて、

俺に出来たのかはわからないが、

ここからこの客の態度は明らかに変わったようである

もう一度タクシーに乗って、

コンビニのすぐ近くのマンションへ、

料金は¥10,550

「1万しか払わへん」

と言っていたわけやから、

ここからが勝負や、

たとえ500円でも絶対にまけへんで

と身構えていたら、

「チース!」

わけのわからない掛け声と共に、

1万1千円渡してきた

「あ、あぁ・・・ありがとうございます」

と釣りを出そうとすると、

「チース!いいよ、開けて」

ドアを開けると、

また一言

「チース!」

と言いながらマンションへ向かう坂道を下っていった。

流れ的にまさかチップをもらえるとは思っていなかったし、

やはり気が張っていたこともあって、

しばしその場で呆然としていた

そして胸ポケットにその1万1千円を入れながら、

「・・・チース」

と一人つぶやいた。

4月17日(火) 景気40 晴
日照10.3 雨0 北北西7.4 高19.1 低5.1
営収 29,480(16,370-13,110)
17(6-11)回
11.25(6.00-5.25)時間
MAX 4,150

空はよく晴れたものの

景気は先週くらいから、

少し失速してきた雰囲気

この日も良くなかった

最終は俺の1台前が「奈良」なんてビックリしたが、

帰ろうと思ったら駅の出口で手が上がって、

ホテル探し

なぜがどこもホテルが一杯で(近くでイベントがあるらしいな)

結局古びたカーホテルまで3千超

ラッキーやった

4月18日(水) 景気40 晴
日照10.9 雨0 北北西5.9 高21.6 低3.4
営収 34,860(16,370-18,490)
20(9-11)回
13.50(8.25-5.25)時間
MAX 3,110

この日は運転手のゴルフコンペがあるとかで、

車が少ないので早く出てくれと言われ

少し早め(10時)に出庫したが、

14時頃までさっぱり

それでもなんとか粘って、

時間入れて

あたりもなく、

久々努力で作った30点やった

2012年4月15日日曜日

4.13(金)34点 14(土)27点~お前がやれよ

時計が24時を回って、

13日の金曜日になった直後の乗車やった

俺は13日の金曜日が大嫌いや。

終電が入ってきたときのこと、

サラリーマン風の男性が近寄ってきた。

「ちょっとわしが乗るんちゃうねんけど、そこに酔っ払いがおるから乗せたって」

「・・・はい」

「おーい!タクシーおったで、これに乗っていき」

このとき駅のタクシーは俺一人(一台)であった。

向こうから、千鳥足の男性がこっちへ来る。

40前後、俺と同年代やろか。

背が高くて、黒ぶち眼鏡をかけていた。

よろよろと近寄ってくると、

「N駅までなんぼで行ってくれる?」

「N駅ですか・・・1万ちょっと出るでしょうね」

「1万で行って」

こういう一方的な態度に出る客の交渉には絶対に応じない(出方によっては応じるいうことやな)。

「メーター出た分になりますけど、(1万)出たとしてもそんなに大きくは出ない思いますよ」

「とにかく行って」

「わかりました」

ややこしいことになりそうやな、と思いつつ車を出した。

「金持ってないから」

「・・・(なにぃ!)」

「コンビニでおろすから、N駅前のセブンイレブン寄って」

「わかりました」

そしてその客はすぐに寝てしまった。

しかもいきなり爆睡モードである。

いやな感じやな、と思いつつ車を走らせる。

乗車後いきなり寝てしまう客はろくなことがない。

そして指定のコンビニに着いた。

メーターはすでに1万円を超えている。

お客さん、コンビニですよ。着きましたよ」

2、3度声をかけて起きたのでまだましやった(大声だしても、全く反応ないくらい寝入る客もおるからな)。

「あ・・・あぁ、じゃあ金おろしてくるわ。1万やろ」

「いえ、もう1万超えてますよ」

コンビニの中に入っていった。

ATMは死角になっていて見えないのだが、

まあさすがにコンビニの中からいなくなることもないやろ。

と一応入口べったりつけて余裕で待っていたが、

一向に出てこない

10分くらい待って

やばいか・・・

と思って、店内に特攻

ATMのところへ駆け寄ると、

なんとATMの機械の下にしゃがみこんで寝ている。

「お客さん!お客さん!こんなとこで寝んといてくださいよ」

「は?あぁ・・・」

「どうしたんですか?」

「あぁ・・・、金おろせへんねん」

来たよ。

口座に金が入ってなくてカード止められてるんやろ。

よくあるパターンやけど。

「どうしましょう?」

まあ(クレジット決済機ないから)振込みで頼むしかないやろな。

「何度やっても出来へんねん。ちょっとあんたやってみて」

あんた?

「はぁ?」

「はい、これカード。ちょっと(カード引き落とし)やって」

「そんなこと出来ませんよ、他人のカードから金おろすなんて」

「いいからやって」

「だから出来ませんて」

「やれよ!」

「はぁ?」

「お前やれよ!いいからやれよ!」

おっさんいきなりコンビニ内でシャウト

今度はお前呼ばわりかい・・・なんやねん、この人わけわからん

散々待たされた挙句にこれである。

逆切れしそうになるのを抑えつつ、

俺たち2人が写っているコンビニのウインドウに目をやった。

相手も背が高いとは言え、

最近太り気味の俺とは体格に歴然とした違いがある(贅肉やろ)

なんか俺顔もでかい・・・(顔にも脂肪ついてきたか)

何とか切れないように、違う方違う方に思考を誘導する。

それでも切れないように軽く睨みかえす。

「なんですか?」

「・・・お前やれよ」

「はい?」

一歩近づく。

「やってよ」

「・・・」

「いいからやってよ。頼むから」

なぜそこまで俺にATM操作をさせたいのかよくわからないが、

ここまでトーン下げたらこっちの勝ちやろ。

続く・・・

4月13日(金) 景気50 くもり一時雨
日照1.2 雨2.0 北北西6.6 高17.2 低7.5
営収 34,460(17,330-17,130)
22(12-10)回
10.75(6.25-4.50)時間
MAX 5,270

13金の勤務

前半戦は好調やったものの、

後半は失速

時間が少ないとはいえ

空振りの金曜勤務やった

4月14日(土) 景気30 雨のち晴
日照4.9 雨3.5 北北西9.2 高15.7 低5.1
営収 27,720(13,700-14,020)
17(10-7)回
9.75(5.75-4.00)時間
MAX 6,150

この日も時間を削りまくった(さぼりまくった)が、

世間の空気は悪かった

桜咲く週末とは思えない静けさ

それでも前半戦検討して、

最終は隣りの駅からミドルを引いて、

無理やり作った感じやな


2012年4月13日金曜日

4.11(水)61点 12(木)30点〜ダルビッシュとプライド

10日にやっと開花したと思ったら、

一気に満開か…

なんか最近のタクシーの景気のようである

急激な花の開き方

しかし桜のように短期間で散ってしまうのやろか…

そんなことはないやろけど、

ちょっと良すぎる雰囲気

タクドラであるからには貧乏でいたいみたいな(意味わからんし)

そんなことと関係あるのかないのか(関係ない)

先日(日本時間10日)の

ダルビッシュのメジャーデビュー戦について

ちょうど休日で午前中ゆっくりテレビを見ていたのだが(休日でなくても午前中ほとんど仕事してへんやん)

まあ結論から言えば目を覆いたくなるような惨めな内容やったが、

向こう(アメリカ)の解説を聞いていると、

そらみたことか、大したことないやん

みたいな感じでなんか悔しかった。

毎度のこととは言え、日本から大量に来る報道陣がうざいようで、散々嫌味を言われていた。

特にイチローとの対戦

イチローというのは向こうであれだけの実績をあげても、アメリカではなかなか評価されない(転がして一生懸命走るのは見てて痛いみたいやな)。

こじつけかもしれないが、タクシードライバーと少しかぶるところがある。

頑張っても所詮ジャパニーズ、稼いでも所詮タクドラ

世間の目は冷たい

そしてそれだけでなく、

ちょっとしたことでも文句つけたろうとギラギラした目で狙われている

そして本拠地デビュー戦、不本意な内容とは言えスタンディングオベーションで送った地元のファンに対して、

帽子を取らなかったダルビッシュ

格好の攻撃材料を与えてしまった

そして10年以上アメリカで難癖ばかりつけられている、日本の英雄であり、マリナーズの窓際族であるイチローは一塁ベース上でそれを見ていた。

まずいな…(バッシングされる)

と感じたのだろう。

即座に試合後のコメントで、

「帽子を取らなかったのが良かった。プライドを見た」

とフォローしたところは面白いなと感じた。

でもどうやろ、ああいうのって逆に悪い意味で日本人らしいっていうか、変な連帯感ていうか、余計にいじめられそう。

ていうか、そんなコメント向こうでは無視されるやろし…

まあ個人的には武士道精神ていうのかな、内容に関係なく

日本人らしく、しっかり礼は尽くしてほしかったな

それこそがプライドなんちゃうかな

4月11日(水) 景気60 雨
日照0 雨37.0 風6.0東南東 高16.0 低13.0
営収 61,660(23,670-37,990)
14(11-3)回
12.75(7.50-5.25)時間
MAX 34,470

出ました。今期最高メーター 

大阪何ヶ所か寄って奈良までやったけど、

ここまで来ると、

今までの仕事はなんやったんや

みたいな感じになる。

まあたまにはこういうのもあってもいいよね。

犬のように扱われたが・・・

金さえもらえたら(チケットやろ)いいんですよ。

プライドねぇ・・・

難しいね、ときに大事であり、ときに邪魔なものかな。

4月12日(木) 景気60 晴
日照11.4 雨0 風6.7北北西 高20.7 低8.2
営収 30,290(8,790-21,500)
11(5-6)回
9.75(4.50-5.25)時間
MAX 10,550

前日爆発したので、

この日は昼過ぎ出庫で省力乗務

こんなとこ行ったりして

それでも23時過ぎまで12点で苦しかったけど

最終的に30点はよくやった

そして最後は遠方もまたひどい客

金さえもらえたら・・・

まあそこんとこはどんな仕事も同じなんやろね。

2012年4月10日火曜日

4.8(日)29点 9(月)38点~「おしり触りたくなる」

先日の夜、駅から乗車した若い男女

女性は見た目20代前半で、

クリっとした目にカールした茶髪、ブラウスにロングスカートという

お姫様のような出で立ちやった

男性は20代後半やろか

「XXのローソンまでお願いします」

「わかりました。そこで降りられます?」

そのコンビニの周りには住居はない。

コンビニで待たされるとなると、無線予約の関係などもあるので一応確認しておく。

「はい、そこで降ります。ローソンの裏にぼくの車停めてるんで」

「あぁ、了解(そこから自分の車で彼女を家まで送るんやね)」

そして隣のお人形さんのような彼女(と思っていた)、

この女性がよく話す

乗るなり、

「わたしタクシーとか乗ると、まず車種とかエンジンとか気になっちゃうんです」

「・・・なんやそれ」

「昔単車とか乗ってたんで、エンジンの音聞いたら興奮しちゃって・・・」

みたいな感じで(ぼくは女の子の声聞いたら興奮しちゃって・・・)、どうでもいいことを怒涛のように話す。

しかし敬語か・・・

聞きながら、

どうやら職場の先輩後輩みたいやな

などと分析する。

そして、そのうち流れで仕事の話になる。

「わたし実はもう今月で仕事辞めるんです。辞表出しました」

おぉー!衝撃的な告白やんか

「えっ!どうして?」

先輩まじ驚いてるやん

「先月でOOさん辞めた・・・っていうか飛ばされたやないですか。OOさんは上司としてもすごくいい人で仕事もやりやすかったんですけど」

「あぁ・・・OOさんね。会社ではTさんと仲良かったからね」

職場の派閥争いに敗れたというわけですか。

人事異動の時期やけど、若い女の子に「飛ばされた」とか言われるのって空しいよな。

「それで今度入ってきた新しい上司最低なんですよ」

「最低ってどんな風に?」

「仕事のときは普通、っていうかすごく真面目なんですけど、お酒入るとぶっちゃけるんです」

「ぶっちゃける?」

「先週歓迎会みたいのがあったんですけど、そのときにわたしの顔じっと見つめて言ったんですよ。『Eちゃんがコピー取ってるとこ後から見てるとおしり触りたくなる』って、信じられます?」

「・・・それは、お酒の席のジョークやないの?」

「それが全然違うんですって、もうガチ真顔で言ったんですよ。しかも仕事のときなんて、真面目な顔して、ほとんど会話もしたことないんですよ」

「・・・まあ、どんな状況かわからへんけど。そんないきなり仕事辞めんでも」

「だって、仕事のとき事務所でほとんど二人きりなんですよ。もうコピーとか取れないやないですか」

「それなら、なるべくその上司の前でコピー取らんようにしたら?」

「そんなの無理ですよ。だって、わたしの仕事って一日の半分くらいコピー取ってるんですよ」

・・・なんか必要なさそうな人材。

それにしても先輩の目もやぱい感じやな。

女性が「仕事辞める」って言った頃から態度が変わったような。

「でも・・・気持ちわかるわ」

先輩、居直ったように言い放った。

「わかってもらえますー?(仕事辞めたら)もう先輩とも会えなくなるかもしれませんけど、またメールしてください」

「・・・気持ちわかる。俺も触りたくなる、Eちゃんのおしり」

「えっ?」

絶句

先輩も「ガチ真顔」やん

この車内の空気どうしたらいいねん

「あー!ごめん、言っちゃった」

「・・・」

フォローになってない。

ていうか状況悪化してるし

もうすごく重い空気

しかも運転手明らかに話聞いてる雰囲気伝わってるし

あれほど話まくってた女性がそこから沈黙

目的地のローソンに着くと、

女性はやや助けを求めるような目を向けている

そう、ここから女性は「先輩の車」で送ってもらうことになっているはず

どこに連れて行かれるのかは知らないが・・・

先輩は千円札4枚出すと、

野獣のような、血走った目で

「運転手さん、お釣りいいです」

「あ、ありがとうございます」

そう、運転手はクールでなければならない(そのチップの意味はなんや?)

4月8日(日) 景気50 晴
日照11.6 雨0 風5.9西南西 高14.5 低-2.8
営収 29,100(6,280-22,820)
14(5-9)回
11.50(4.75-6.75)時間
MAX 5,190

この日は試練の日曜出勤

ちなみに我々の勤務では出勤の融通が利くので

基本的に出たくなければ日曜に働く必要はない

自分から希望して駅番に入っているので出なくてはならないだけである。

せっかくの天気の良い日曜もイベント会場にも行けず、

昼間はさぼりさぼりの乗務

夜は23時過ぎからかな、

車で爆睡してたら起こされて(そういうことをブログに書くな)

そこからそこそこ動いたな

次の日の朝マスターズ観たかったので、早く帰ろうと思ったけど、

気を取り直して粘って正解

終電からN駅で2回6点出来た。

4月9日(月) 景気60 晴
日照9.1 雨0 風8.9西南西 高20.8 低1.4
営収 38,080(18,680-19,400)
18(7-11)回
9.25(4.75(4.50)時間
MAX 11,430

朝は早起きしてバッバ・ワトソンの優勝に感動して、

あのピンクのドライバーいいなぁ、欲しいなぁ(あれ慈善事業やろ)

テンション上げてジョギングした後出勤

桜はまだ開かず・・・

待機入っていきなり大学から有名な教授さん乗せて空港

その後もよく動いたなぁ

夕方は寝不足がたたって家で2時間くらい寝てたけど(その間めちゃめちゃ動いてたらしいな)

それでもこの成績(38点)やからな

ほんま最近月曜よう揚がるわ


2012年4月7日土曜日

4.5(木)37点 6(金)39点~取るべき戦略

水仙は英語でnarcissus

ナルシストの語源となっている…(だからなんやねん)

先日の嵐の日、電車が止まっていたH駅から無線

見た目高校生くらいの男性

が乗ってきた。

「電車動いてないんで、S駅までお願いします」

「了解です」

若者はトラブルにも苛立ちを見せず、何か楽しそうに見えた。

「この(駅の)近くの会社に高卒で4月から就職したんです」

そう言うと、俺の得意な会社情報ねほりはほりヒアリングに快く応じてくれた(まだ隠すこと知らないのにやめろ)。

「そうか、まだ車持ってないんやね」

「はい、それで今日は社長の車で神戸まで研修に行ってました。社長すごくいい人で、帰りもこの駅まで送ってくれたんです」

聞けば社員は20名程度、分野を絞って厳しい時代を生き抜いている優良中小企業だが、

社長、送る駅が違う

この数時間前からJRのトラブルはラジオで頻繁に流れていたのに、入社3日目の若者をよりによってこの駅に…

話を先日の投稿に戻して、

N社の戦略について

N社の社長は確かまだ40代

数々の先進的戦略を取って、ここ数年業界を引っ張ってきたわけだが、

今取るべき戦略は長期戦略

すなわちリクルートではないか

「そんなことは言われなくても分かってる」

と言われそうである。

しかも

「分かってても、タクシーはもう今どき(高齢で)やめてくばかりで、入ってこないんだよ」

これはN社に限らず、全国のタクシー会社の共通の悩みではないか。

タクシー運転手は減っていく

これは俺が運転手になった10年近く前から予見していたことだが、

現在現実の問題として浮かび上がっている。

運転手が減る

これは我々現役の運転手にとっては喜ぶべきことである

実際営収はここのところうなぎ登り

ライバルが少ない

ということは、すなわち乗務のモチベーションも上がり、ストレスも少なくなる。

しかし会社側にとってはどうだろう

例えば、N社はグループ約3000台の車両を保有すると言われる

現在東京地区の1乗務の平均売上が約4万円(隔勤)

と言われるので、

①稼働率90%として年間売上は約390億円

しかし乗務員の数が10%減ると、

単純に稼働率が上の計算からさらに10%減って

②年間売上は約350億円(稼働率81%)

車が減った効果で、

③各乗務員の営収が5%増えたとしても約367億円

①と比べると③は総売上にして20億円以上減少していることになる。

各乗務員の営収が増加しているということは、

燃料費はそれほど減らず(燃料価格の急騰で増加も考えられる)

歩合制の給与には少なからず累進性(営収が高いほど歩合率が上がる要素)を含んでいるので、

人件費率は増える

これはマスコミ等の報道からの情報に過ぎないため、実際のところはわからないが、

N社がかつて抱えていた負債は約1900億円と言われる

これを法的措置で整理したという話は聞かない。

資産の売却等でバランスシートをスリム化したとしても、

数百億円単位、もしかしたら1000億以上の負債が残っていると考えられる

上のような売上(300~400億円)で返済していくのは容易ではないだろうし、

経営危機の噂も裏付けられることになる。

要するにもし法的措置(会社更生など)をとった場合には経営者の交代という結果になる可能性が高く、

長期戦略どころでもなくなるだろうから

現社長のK氏を応援しているものとしては残念な話となるのだが、

リクルートの戦略

特に若い乗務員を増やす方法

N社だからこそ取れる(だろう)戦略についての妙案を俺は持っている

それについてはまたの機会に・・・(そればっかりやな)

4月5日(木) 景気60 晴のち雨
日照4.7 雨7.0 風8.9西南西 高16.0 低2.5
営収 37,560(13,910-23,650)
24(11-13)回
12.25(7.00-5.25)時間
MAX 3,190

この日は午後から降り出した雨がどんどん強くなって、

まあ夜はよく動いた

それにしてもこの時期の雨は汚い

ワックスもすっかり落ちてしまって、

車は歴史上例を見ないほどに汚れている・・・

一応車の手入れにはかなり気を使ってるつもりやし、

気になるなぁ

4月6日(金) 景気50 晴一時雨
日照4.7 雨2.0 風9.1北北西 高9.7 低2.0
営収 39,100(11,100-28,000)
15(3-12)回
12.75(6.75-6.00)時間
MAX 11,030

この日は昼間からイベント会場へ

会場での乗車は6時間で2回(8点)と散々やったが、

イベント会場をただでウロウロして役得満喫(若い女の子いっぱいやからな)

夜は最近の金曜にしてはイマイチで

30点を切る悲惨な結果に終わりそうな

最後の最後に遠方

助かったけど、まあこの日は省力戦略やったから

しかしワックスかけられず、夜雨も降って、車はさらに汚れて相勤さんへ・・・やば

2012年4月4日水曜日

4.2(月) 32点 3(火) 44点~春の嵐

昨日(2日)は椿も映える良い天気やったのに、

今日(3日)はすごい嵐やった

昨日から予報で、

「この時期(春)としてはありえへん天気になります」

なんて言ってたが(ニュースで「ありえへん」はありえへん)

ほんまにすごかった

この辺りのピークは14時台

各地で30~40メートルの風が吹いたらしいが、

この地域の最大瞬間風速は26.8メートル

ちょうどその時間帯に常連のおじいさんが乗車されて、

降りるとき玄関につけたものの、

車から3メートル先のドアまで歩くのもやぱいくらいの雨と風

200円ほどチップくれたし、

おじいさんは傘を持ってなかったので(10分前に乗車したときはほとんど降ってなかったからな)、

すばやく車を降りて、

自前の傘を差しかけてドアサービス

「どうぞ」

横殴りの雨に傘は意味をなさなかった

3メートルを2人でびしょぬれになって歩く

おまけに

「あー・・・!(情けない声)」

自慢の傘は無残にも砕け散った

200円のチップで500円の傘を失った運ちゃん

たった10秒ほど車外に出ただけなのに、

プールで泳いできたような濡れ方

寒かったなぁ

また風邪ひきそう

4月2日(月) 景気60 晴
日照11.2 雨0 風南5.0 高17.2 低-1.3
営収 32,940(17,190-15,750)
20(10-10)回
11.50(6.75-4.75)時間
MAX 3,670

年度明け初乗務は暖かい月曜日

春らしいぽかぽか陽気も

年度末(21日)からの体調不良をまだ引きずって・・・

しかし仕事は好調

最近は月曜が悪くない

年度明けても良い流れは続いてるね

4月3日(火) 景気70 雨のち晴
日照2.1 雨29.0 風西南西15.0 高16.3 低4.9
営収 44,860(20,690-24,170)
26(11-15)回
12.25(6.75-5.50)時間
MAX 7,110

この日は前日からの嵐の予報で、

朝から流れも動きも悪かったが、

14時台の突風で電車が止まってしまった(倒木の影響らしい)

JRの駅待機タクシーが動き始めても、

「そのうち復旧するやろ」

と他の待機場でじっと待っていたが、

しびれを切らして16時半頃に駅に降りる

その後はほとんど走りっ放し

結局電車が動き始めたのは21時頃

タクシーに乗っていると年に何度かこういうことがあるが、

人が困っているときに稼ぐ

というのは医者や弁護士に似ているな・・・(なんか違うやろ)

2012年4月1日日曜日

3.29~31(木~土) 133点~N社の戦略

この時期の雨って、乾いたらこんなん…

しかも雨があがって、

拭きあげたらまた降って…

何度か続けて、

「もうええわ(拭いてもどうせまた降るやろ)」

と思ったらもう降らない。

そんなこんなで体調不良が続いていたが(よくわからへんな)、

先日の投稿で

東京N社の戦略

について触れたので、

ここに時間の許す限り論説してみよう(そんなん長すぎて読まれへんな)。

・・・

N社の戦略とは…

①黒タク制度
②専用乗り場
③スマホ配車

などが有名である。

一つ一つ簡単に見ていくと、

①まずは黒タク制度

これについて、とても良い論説を見つけた(自分で言うな)

http://cooldriver.blog.eonet.jp/taxi/2008/07/post-4c7a.html

ここにあるように、やはり

運転手のモチベーションという点

に疑問を感じるし、

小雪さんのブログにも

黄タクに乗らされる運転手の気持ち

が綴られている(一応隠してるんちゃうか)。

また利用者志向に考えても、

黒タクを質の高いサービス

として差別化しているのなら、

同じ料金にも関わらずそうでない方のサービス(黄タク)

で帰宅する利用者の気持ちはどうなのだろう(ややこしいダジャレを挟むな)

そして何より、

運転手のモチベーションを犠牲にしたとしても、

この戦略が会社の売上向上につながるのか

というところに疑問を感じるのである。

次に、

②専用乗り場

N社と言えば、六本木ヒルズなどに専用乗り場を設けていることが知られている。

個人的に、

タクシーの乗り場を増やすことに関しては大賛成

なのだが、

会社としての乗り場を設けるとなると、

もちろんプラスの効果はあるのだろうが、

施設(六本木ヒルズなど)にショバ代を払わなくてはならなかったり、

ディスパッチャー(乗り場で車や利用者を誘導する人)なども置いているようである。

だからと言って、それらの費用を価格に上乗せするわけにもいかない。

果たして費用対効果は上がるのか

専用乗り場は会社の利益に貢献するのか

というところも疑問に感じていたところである。

個人的には乗り場は公共(自治体など)で費用負担して設けるべきだと思っている。

そして、

③最近の新戦略、スマホ配車

これについては、

最近のニュースを見ると、

ダウンロード35万件、売上3億円突破(3月27日時点)などとあり、

恐らくN社は先を走っている

のだろう。

これはマハロさんなどに聞いてみたのだが(だから隠してるんちゃうか)、

運転手個人では今のところそれほど恩恵はないようである。

グループで3千台を超える会社にとって(数年で)3億円という数字が示す重さは何とも言えないが、

スマホのターゲットは今のところ明らかに若者、ビジネスマン

しかしタクシーの将来性を鑑みると、

そのターゲットは明らかに高齢者

なのである。

ここは異論はないのではないか。

企業の利用が徐々に減っていく一方で、

高齢者の利用の増加はそれを補い、さらに超える勢いで増えている

80歳のおじいちゃんがスマホをいじる時代が来ないとは言わないが、

まあそういうことである(どういうことや?)

しかしネット配車についても個々の会社でやるよりも、もっと大きな枠組みでやった方が効率が良いはずである。

まあここではダメだしをしたいわけではなく、

今後のタクシー会社に求められる戦略とは何か

ということを議論したいのである。

それについてはまた次回・・・

3月29日(木) 景気60 晴
日照11.1 雨0 高16.6 低-1.4
営収 50,520(19,220-31,300)
23(12-11)回
12.75(6.75-6.00)時間
MAX 18,870

この日も昼間からよく動いた。

もう「この日も」っていう感じで、

来る日も来る日もよく動く

しかも最後は、

「大阪まで行って」

しんどいので、

「近くのホテル泊まった方が安く済みますよ」

「ふーん、じゃあホテル行って」

しかし近隣のホテルがどこも空いてない・・・

仕方なく大阪へ

「(大阪は)どの辺りへ行きます?」

「梅田」

「・・・梅田に住まれてるんですか?」

「大東洋行って」

結局(カプセルに)泊まるのかい

3月30日(金) 景気50 くもりときどき晴
日照7.0 雨0 高17.7 低3.2
営収 45,270(6,360-38,910)
15(4-11)回
12.00(5.50-6.50)時間
MAX 12,310

この日は前半戦は悲惨(6点)やったが、

何とかなるのが最近の流れ

21時まで6点で引っ張ったが、

県立の施設から館長のご乗車

花をもらってたので、

「ご退職ですか?」

「そうなんです。6年半勤めました」

「公共の文化施設なんていうといろいろ言われますけど、ここはうまく行ってますよね」

「おかげさまで」

「館長の力ですわ。タクシーも随分仕事もらいました」

3月31日(土) 景気40 雨のち晴
日照1.5 雨22.0 高15.7 低0.0
営収 37,770(19,740-18,030)
18(7-11)回
9.75(5.75-4.00)時間
MAX 11,110

この日は朝から強い雨

昼過ぎに入ると、

いきなり遠方

久々に神戸「ナダシンの餅」で子どもにおみやげを買って

しかし昼間世間はあかんかったみたい

夜はそこそこ動いた